令和2年度  日本生命病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 199 55 425 922 937 909 1298 2432 1537 297
当院は、予防・治療・在宅まで一貫した総合的な医療サービスを提供してきました。2018 年 4 月に新病院に移転・開院し、診療機能を 27 診療科・9 診療センターに拡充しています。2020 年度は、新型コロナウイルス感染症まん延の影響により、入院患者数は 2019 年度に比べて 240 名減少しました。年齢区分をみると、若年者での減少が大きく、小児科領域の患者数減少などを反映していると考えられます。一方、高齢者では減少幅が小さくなっており、70 代以上ではむしろ昨年度より増加しています。今後も大阪市西部医療圏の地域医療支援病院・中核病院としての役割を担っていけるよう、地域住民の皆さまに安全・安心かつ高度な医療を提供していきます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx9910xx 狭心症,慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_1あり 処置2なし 99 3.29 3.07 0.00% 70.98
050050xx0200xx 狭心症,慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 処置等1_なし,1,2あり 処置2なし 91 6.14 4.44 0.00% 72.10
050050xx9920xx 狭心症,慢性虚血性心疾患 手術なし 処置等1_2あり 処置2なし 91 4.53 3.26 0.00% 71.07
050130xx9900xx 心不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 71 18.27 17.23 1.41% 84,49
050130xx9910xx 心不全 手術なし 処置等1_1あり 処置2なし 36 16.56 14.70 5.56% 70.06
循環器内科では、心筋梗塞(急性・陳旧性)・狭心症などに対する心臓カテーテル検査のための入院が最も多くなっています。当院では心臓カテーテルによる検査・治療は基本、検査入院(在院日数:3日)・カテーテル治療入院(平均在院日数:7日)程度の入院期間で実施しています。また、外科的治療が必要な症例や外科的治療がより安全な症例については、心臓血管外科のある近隣施設と連携を行っています。次いで症例数が多いのは、心不全で平均年齢 は 80 歳を超えており、全国的に問題となっている高齢者の患者を多く治療しています。平均在院日数は、20日と長くなっています。急性心筋梗塞症例についても日勤滞、夜間帯共に積極的に受け入れを行っています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 337 2.50 2.66 0.00% 64.68
060035xx99x0xx 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 手術なし 処置2なし 113 3.39 8.33 0.00% 70.08
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 52 7.13 7.74 0.00% 63.60
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石,胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 処置2なし 定義副傷病なし 37 9.78 9.53 0.00% 70.84
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 処置2なし 31 6.87 8.83 0.00% 64.42
当科では、大腸の患者が最も多く、大腸ポリープのポリベクトミーの患者が第1位、大腸悪性腫瘍の患者が第2位、大腸憩室炎などの憩室性疾患が第3位、虚血性腸炎の患者が第5位であり、内視鏡的検査治療を主とした大腸疾患に対する診療を行っています。次いで総胆管結石や膵胆道癌による急性胆管炎、閉塞性黄疸の患者が第4位で、胆道や膵疾患に対して内視鏡、IVR、薬物を用いた専門的な治療を行っています。
総合内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1あり 処置2なし 166 4.37 3.39 0.00% 73.26
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く) 定義副傷病なし 147 10.18 10.76 15.65% 66.86
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2_4あり 定義副傷病なし 100 12.04 9.42 2.00% 73.15
040040xx9909xx 出来高 [ 肺の悪性腫瘍 手術なし 処置1なし 処置2_9あり ] 96 18.33 10.65 2.08% 73.26
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2_1あり 80 15.71 14.60 1.25% 67.48
総合内科は、内分泌・糖尿病、膠原病・リウマチ、呼吸器疾患を対象に専門診療を行うとともに、感染症も数多く診療しています。2020年度もこれまで同様に肺がん診療の入院患者を最も多く診療しています。遺伝子変異に基づいた治療や免疫チェックポイント阻害剤を組み合わせた治療など、質の高い診療を展開しています。
また、前年相対的に少なかった糖尿病入院診療も再度増加傾向となっています。高齢の患者さんの血糖コントロールは食事・運動・薬物療法の調整だけでは無く、支援の在り方を検討することも重要と考え診療を行っています。膠原病・リウマチ疾患も専門性の高い診療が必要であり、引き続き地域の先生方と緊密に連携させて頂き診療を行ってまいります。
血液・化学療法内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x5xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_5あり 34 21.09 20.27 0.00% 71.03
130030xx99x4xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_4あり 34 12.56 11.14 0.00% 78.26
130030xx99x3xx 非ホジキンリンパ腫 手術なし 処置2_3あり 24 17.21 16.62 0.00% 70.75
130030xx97x50x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 処置2_5あり 定義副傷病なし 23 32.00 31.90 0.00% 69.04
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 処置2_2あり 23 51.09 38.35 8.70% 49.30
血液・化学療法内科では悪性リンパ腫に対する化学療法を目的とした入院が最も多く占めています。引き続いて急性白血病に対する治療目的の入院が多くなっていますが、一部の患者さんは同種造血幹細胞移植等の目的で転院しています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし 16 25.88 18.20 0.00% 72.31
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内,かつ,JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2_4あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2 11 20.27 15.64 18.18% 69.91
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし
010080xx99x0x1 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 処置2なし 15歳以上
010060x0990201 脳梗塞(脳卒中発症4日目以降又は無症候性,かつ,JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2_2あり 定義副傷病なし 発症前Rankin Scale 0,1又は2
今年度は、パーキンソン病や他の変性疾患に生じた誤嚥性肺炎の症例、さらに夏場に髄膜炎などの症例が比較的多かった。脳梗塞に関しては担癌患者におけるトルソー症候群の占める割合が増えている。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 処置1なし 処置2なし 43 10.93 11.04 2.33% 64.16
180040xx97x0xx 出来高 [ 手術・処置等の合併症 手術あり 処置2なし ] 35 6.89 11.78 8.57% 72.89
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く) 定義副傷病なし 28 11.25 10.76 21.43% 58.96
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 11 19.27 13.00 0.00% 74.00
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術,吻合術 その他の動脈等 処置2なし 定義副傷病なし
腎疾患の進展抑制には早期治療が重要です。当院では積極的に腎生検を含めた早期診断を行い、治療に生かしています。多発性嚢胞腎の治療、原因が明らかでない腎不全患者さんへの対応件数も増えてきています。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 50 6.18 4.86 0.00% 68.66
060335xx02000x 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし 41 7.02 7.23 0.00% 59.37
060035xx010x0x 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除,亜全切除又は悪性腫瘍手術等 処置1なし 定義副傷病なし 36 18.08 16.19 0.00% 70.28
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 22 6.23 6.41 0.00% 55.95
060020xx02xxxx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 20 23.20 19.04 0.00% 74.65
診断群分類症例数の多い順に、鼠径ヘルニア、胆嚢炎、結腸癌、胆石症、胃癌の症例となっています。その他には虫垂炎、腸閉塞、肝腫瘍、膵癌などの症例が多く,消化器領域の多様な疾患に広く対応しており、悪性疾患に対しては、化学療法も積極的に行っています。2016年度から、これまで以上に腹腔鏡下手術を積極的に導入しており、胆嚢疾患以外に、大腸がん、胃がん、ヘルニアなどさまざまな疾患に対して腹腔鏡下手術を行っています。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x00x 肺の悪性腫瘍 手術あり 処置2なし 定義副傷病なし 37 9.65 10.83 0.00% 71.62
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 処置2なし 定義副傷病なし 11 10.64 10.08 0.00% 45.55
040150xx97x00x 肺・縦隔の感染,膿瘍形成 手術あり 処置2なし 定義副傷病なし
040030xx01xxxx 呼吸器系の良性腫瘍 肺切除術 気管支形成を伴う肺切除等
160450xx99x10x 肺・胸部気管・気管支損傷 手術なし 処置2あり 定義副傷病なし
呼吸器外科の対象疾患として、最も多い疾患は肺癌です。肺、縦隔、胸膜、胸腔、胸壁の疾患を扱い、内科と協力して診断および術前術後の集学的治療を行っています。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む))等 処置1なし 37 12.22 10.30 0.00% 70.30
090010xx99x4xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 処置2_4あり 33 8.21 4.15 0.00% 59.15
090020xx97xxxx 乳房の良性腫瘍 手術あり 15 3.20 4.13 0.00% 44.67
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 13 7.00 6.02 0.00% 59.08
090010xx97x0xx 乳房の悪性腫瘍 その他の手術あり 処置2なし
乳腺外科は今年度は手術数の増加に伴い再建術が増えてきています。入院中はクリティカルパスを使い早期の退院を目指し、安全に安心して退院・社会復帰できるようにサポートに努めています。また入院中にリハビリ、リンパ浮腫の指導も行い、リンパ浮腫指導認定施術士、研修終了医師によるリンパ浮腫外来も実施しています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 18 4.33 2.74 0.00% 68.61
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤,腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 処置2なし 10 13.80 11.56 0.00% 73.30
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの(観血的なもの)等 処置等1_なし,1あり 処置2なし 定義副傷病なし 10 15.10 5.43 0.00% 77.90
050163xx9910xx 非破裂性大動脈瘤,腸骨動脈瘤 手術なし 処置等1_1あり 処置2なし
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患 動脈形成術,吻合術 指(手,足)の動脈等 処置等1_なし,1あり 処置2なし 定義副傷病なし
当科では血管外科領域の疾患に特化し、診療を行っています。下肢静脈瘤に対する治療は、日帰り外来手術と1泊入院による局所麻酔下の手術を行っています。下肢閉塞性動脈硬化症を中心とした末梢動脈疾患に対して、患者背景を考慮し、手術適応の判断や最適な術式の選択に心がけており、保存的治療の対象となる症例も積極的に受け入れております。また腹部大動脈瘤に対して、従来の人工血管置換術と低侵襲治療であるステントグラフト内挿術を施行しており、徐々に症例も増加しております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 394 7.22 6.10 0.00% 42.24
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む) 腹腔鏡によるもの等 139 6.87 6.16 0.00% 40.61
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 処置2なし 101 2.98 3.11 0.00% 39.58
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 84 7.60 8.43 0.00% 69.82
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 71 3.01 2.93 0.00% 40.55
産婦人科では、子宮筋腫の手術で入院される患者が最も多くなっています。次いで、卵巣の良性腫瘍の手術で入院される患者となっており、 これらの婦人科良性疾患に対して、より低侵襲な腹腔鏡下手術を多数行っているのが当院産婦人科の特徴の一つです。これらの手術症例では、手術の前日に入院しますが、多くは術後経過が良好であるため、比較的入院期間が長かった腹腔鏡下腟式子宮全摘術での入院期間を徐々に短くするようにしています。続いて、子宮の悪性腫瘍(子宮頸がん、子宮体がん)の手術目的にて入院される患者も増加してきています。また、高齢化に伴い、骨盤内臓器脱(子宮脱など)の患者も多く診察をしています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x0xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 処置2なし 119 5.44 6.13 5.04% 0.00
140010x299x0xx 妊娠期間短縮,低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 処置2なし 16 6.81 11.19 6.25% 0.00
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く) 定義副傷病なし
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし
100250xx99x20x 下垂体機能低下症 手術なし 処置2_2あり 定義副傷病なし
小児科は、感染症を中心とした一般小児疾患と専門外来での専門性を必要とする疾患に対応しています。その中で、入院患者は、例年呼吸器感染症、消化器感染症が大部分を占めます 。しかし、2020年度は新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、感染予防の徹底、生活様式の変化などから小児の間の感染症の流行自体が激減しました。その結果、これら感染症の入院が激減し、感染流行とは関係ない尿路感染症がリストにはいりました。内分泌負荷試験、食物アレルギーに対しての食物負荷テストを目的とした検査入院も行っておりますが、感染蔓延を考慮して検査を控えたこともあり数は減少しました。小児科入院管理となった新生児は全員当院出生児ですが、重症の場合は新生児集中治療室(NICU)のある医療機関と適切に連携を取って対応しています。
神経科・精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170040xxxxxxxx 気分[感情]障害 57 39.16 16.81 7.02% 69.60
170050xxxxxxxx 出来高 [ 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害 ] 14 27.21 7.45 7.14% 66.14
010220xxxxxxxx その他の変性疾患
010230xx99x00x てんかん 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし
170060xxxxxxxx 出来高 [ その他の精神及び行動の障害 ]
当院神経科・精神科では、従来より気分障害(感情障害)の診断群が最も多く、神経症性・ストレス関連・身体表現性障害・睡眠障害も近縁・合併の診断群として診療しています。疾病性より事例性が強い適応障害などを呈する勤労者のメンタルヘルスについても重点的に対応しています。また初期認知症については他科と連携した先端的な診療体制が充実しており、検査入院も行っています。入院病床は精神保健福祉病床でなく他科との混合病棟であるため、行動制限の必要がなく日常生活自立度がある程度保たれていることが必要となります。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010200xx99x00x 水頭症 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし 10 12.00 7.06 0.00% 78.50
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 処置2なし 定義副傷病なし
010200xx01x00x 水頭症 水頭症手術 脳室穿破術(神経内視鏡手術によるもの)等 処置2なし 定義副傷病なし
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 処置2なし 定義副傷病なし
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 処置1なし 処置2なし 定義副傷病なし
当科では水頭症による手術症例が多い傾向にあります。脳神経内科や神経科・精神科と連携を図り、認知症の一種である正常圧水頭症に対し、手術を実施しています。また、脳血管障害の一つとしての脳出血や転移性脳腫瘍による症候性てんかんや外傷による慢性硬膜下血腫にも対応を行っており、整形外科とは脊髄硬膜内腫瘍や頭蓋頚椎移行部の疾患にも対応を行っております。今後も各科と共同して日本生命病院でのシームレスな診断および治療を行っていきたいと考えています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx01x0xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 腰部骨盤,不安定椎 脊椎固定術,椎弓切除術,椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む) 前方椎体固定等 処置2なし 56 23.25 20.40 1.79% 74.52
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む) 人工関節再置換術等 42 37.10 23.36 2.38% 77.90
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩,股等 39 31.92 25.09 41.03% 81.15
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死,股関節症(変形性を含む) 人工関節再置換術等 17 33.88 21.03 0.00% 67.88
070341xx020xxx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む) 頸部 脊椎固定術,椎弓切除術,椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む) 前方椎体固定等 処置1なし 11 33.55 19.90 0.00% 68.18
当院整形外科は、特に下肢の関節疾患(股関節、膝関節)、脊椎疾患に対する手術治療に力を入れています。整形外科で多い入院症例は、日常生活に支障をきたしている変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、変形性膝関節症、高齢者の大腿骨近位部骨折、下肢痛を有する腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など腰椎変性疾患です。上記疾患に対しては積極的な手術治療を行っています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 77 8.87 9.12 0.00% 69.40
080010xxxx0xxx 膿皮症 処置1なし 66 13.09 12.87 0.00% 63.61
080140xxxxx0xx 炎症性角化症 処置2なし 32 11.91 14.69 0.00% 56.38
080100xxxx0xxx 薬疹,中毒疹 処置1なし 10 10.60 11.29 0.00% 68.70
080030xxxxxxxx 疱疹(帯状疱疹を除く),その類症
皮膚科では、帯状疱疹による入院が最も多く、高齢者や血液疾患、担がん患者、その他免疫抑制状態などで帯状疱疹の重症化が疑われる症例では入院による抗ウィルス剤の投与を行っています。また神経痛が高度や、その他顔面神経麻痺などを疑う症例も入院加療の対象になります。2番目に多い疾患は蜂窩織炎、丹毒などの皮膚細菌感染症で、入院にて抗生剤を十分量投与を行い、安静を保つことにより早期に症状改善と再発防止に良好な結果を得ています。3番目に多い疾患は乾癬で、当院では乾癬やアトピー性皮膚炎の難治性皮膚疾患の専門外来を設け、重症な場合は早期の寛解導入および悪化要因精査を目的に入院治療を行っています。特に乾癬では2020年度より新たに1週間の乾癬教育パス入院を開始し、早期の皮疹改善、疾患理解を深めること、併存症の診断、退院後の寛解維持などに効果を上げています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 処置1あり 75 2.09 2.54 0.00% 73.45
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 処置2なし 58 7.02 7.13 0.00% 74.95
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 処置1なし 定義副傷病なし 45 4.60 5.67 0.00% 61.33
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 処置2_2あり 定義副傷病なし 24 10.92 9.96 0.00% 69.25
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 20 13.85 11.89 0.00% 70.95
泌尿器科では前立腺針生検による入院が最多で、当科受診時や健康診断・人間ドック等で測定された腫瘍マーカーPSA(前立腺特異抗原)が高く、前立腺がんが疑われたときに1泊2日の入院にて行っています。 次いで多いのは膀胱がんに対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(TUR-Bt)を受ける患者です。 3番目に多いのは腎結石や尿管結石に対するレーザーを用いた経尿道的尿管結石砕石術を受ける患者です。4番目に多いのは膀胱がんに対する化学療法、5番目に多いのは前立腺がんに対する前立腺悪性腫瘍手術で、平成30年度よりロボット支援手術を導入しております。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障,水晶体の疾患 手術あり 片眼 405 2.04 2.76 0.00% 74.33
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く) 処置2_1あり
眼科入院で主なものは水晶体再建術であり、ほとんどの眼科入院を占めています。その他視神経炎、視神経症、甲状腺眼症に対するステロイドパルス療法を内科と協力して入院で行っています。またごくわずかですが難症例の白内障患者に対し、必要に応じて硝子体切除術等を行っています。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030230xxxxxxxx 扁桃,アデノイドの慢性疾患 39 6.08 7.94 0.00% 27.51
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 28 5.07 4.94 0.00% 63.96
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 24 5.75 6.71 0.00% 52.38
030150xx97xxxx 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術あり 14 6.14 7.20 0.00% 64.36
030390xx970xxx 顔面神経障害 手術あり 処置1なし 14 10.21 10.51 0.00% 63.07
耳鼻咽喉・頭頸部外科では慢性扁桃炎での口蓋扁桃摘出術やアデノイド切除術が最も多く、次いで前庭機能障害(めまい症状)での入院が多くなっています。次いで慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術による症例が多くなっており、その他唾液腺、甲状腺腫瘍についても標準的治療を行っています。
形成再建外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 処置2なし 18 3.61 3.07 0.00% 72.44
070010xx970xxx 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) その他の手術あり 処置1なし 17 2.71 4.76 0.00% 51.88
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 処置2なし 14 7.21 7.71 0.00% 63.93
130030xx97x00x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 処置2なし 定義副傷病なし
070071xx97xxxx 骨髄炎(上肢以外) 手術あり
形成外科では色素性母斑や軟線維腫などの良性皮膚腫瘍、また表皮嚢腫や脂肪腫などの良性皮下腫瘍を数多く扱っています。また、皮膚科と合同で皮膚悪性腫瘍や良性軟部腫瘍の治療も行っています。
高齢化に伴い、老人性の眼瞼下垂患者も増加しており、症状によって様々な治療法で対応しています。また、血液内科からの依頼で血液疾患由来のリンパ節腫大も対応しています。外傷も数多く扱っており、緊急で創傷処理に対応しています。
救急総合診療科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
170020xxxxxx0x 精神作用物質使用による精神及び行動の障害 定義副傷病なし 55 1.22 3.74 0.00% 29.11
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 18 2.28 4.94 0.00% 64.39
161060xx99x0xx 詳細不明の損傷等 手術なし 処置2なし 18 1.72 3.33 0.00% 41.72
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く) 定義副傷病なし 12 5.42 10.76 33.33% 68.17
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 処置2なし
意識障害患者を含め、呼吸器、尿路系の感染症等を中心に二次救急告示病院として幅広い受け入れ対応を行っています。その内、重症例に対しては当科が中心となり、集中治療室にて入院管理を行っています。診療科の選定が明らかでない症例も含め、内因外因にかかわらず、急性病態に救急対応する方針としています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 42 2 4 10 3 1 1 8
大腸癌 19 23 57 15 5 1 8
乳癌 31 17 24 22 6 1 1 8
肺癌 33 31 112 230 19 2 1 8
肝癌 5 8 2 3 2 1 1 8

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

当院は、大阪府がん診療連携拠点病院の指定を受けており、さまざまな種類のがんに対する手術・化学療法・放射線治療などの診療を提供する体制を確保しています。2018 年度から前立腺がんに対するロボット支援手術を、2019 年度からは子宮がんに対するロボット支援手術を開始し、安全かつ低侵襲の手術を行っています。 がんに伴う症状を緩和するための緩和ケア、治療中の筋力や体力を維持するためのリハビリテーション、治療による栄養障害に対する食事指導、患者さんおよびご家族に対する相談支援体制を整備し、多職種からなるチームがサポートしています。また、当院のニッセイ予防医学センターでは、高度な医療機器を用いた精度の高いがん検診を提供しており、がんの早期発見に努めています。5 大がん患者数は、2020 年度は 2019 年度と比べて、総計では 21 名減少しましたが、肺がんでは増加しました。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 10 9.70 54.50
中等症 86 14.33 78.15
重症 11 12.73 81.82
超重症 10 12.90 87.10
不明 6 6.17 31.00
長期療養施設や老人介護施設では無く、通常の社会活動を行い日常生活を送っている人に発症する肺炎(市中肺炎)の重症度の指標です。当院においては、中等症の患者さんを最も診療させて頂きました。
 軽症から中等症、重症、超重症と病状が重くなるにつれ平均年齢が高くなっていることは、加齢に伴う免疫力の低下からやむを得ないことかもしれませんが、今後も重症度に応じた抗菌薬を、学会による成人市中肺炎診療ガイドラインに基づいて選択し、最適な治療を行います。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 35 26.31 75.74 22.86%
その他 17 23.82 76.41 11.76%
当院の脳梗塞の症例は、新型コロナウイルス感染の影響で入院実績は減少しましたが、発症日より3日以内に治療開始された方が約7割を占めている点では変わりなく、急性期治療を担っていると言えます。脳卒中の大部分は、一刻を争う緊急の対応と高度な診断・治療技術が要求されます。当院では3名の常勤医師が診療を担当しており、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士によるリハビリは入院初日から開始、看護師・薬剤師・管理栄養士・医療ソーシャルワーカーとともにチーム医療を展開しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 85 1.99 4.31 0.00% 72.47
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 16 9.06 11.56 0.00% 80.44
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 13 1.69 3.38 0.00% 73.00
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞)
当科では狭心症・無症候性心筋虚血に対しての経皮的冠動脈ステント留置術を最も多く実施しています。
高齢化に伴い洞不全症候群や房室ブロックの症例も増加、ペースメーカ-植え込み(新規、電池交換)を実施しています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 338 0.60 1.48 0.00% 64.72
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 36 2.75 10.14 0.00% 75.03
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 21 0.95 3.10 0.00% 68.19
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 19 0.42 8.11 0.00% 77.05
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 18 0.44 5.56 0.00% 67.56
当科では、消化器がんの早期診断治療に力をいれており、大腸のポリープに対する内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(EMR)や早期大腸がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が第1位、第3位を占め、早期胃癌に対する内視鏡的治療も第4位を占めます。胆膵領域では内視鏡的胆道ステント留置術が第2位であり、閉塞性黄疸に対する内視鏡的胆道ドレナージや総胆管結石に対する内視鏡的結石除去をはじめとして大口径ステント留置術や治療困難な胆管結石等に対するあらゆる処置具を揃え治療を行っております。小腸結腸(主に結腸)出血に対する内視鏡的止血術も多く第5位を占めます。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 64 2.06 4.80 0.00% 58.23
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 41 1.93 3.98 0.00% 67.95
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 40 4.80 13.13 0.00% 67.48
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 12 0.75 4.33 0.00% 39.33
K655-22 腹腔鏡下胃切除術(悪性腫瘍手術) 10 1.10 19.40 0.00% 77.10
手術件数の多い順に、腹腔鏡下胆嚢摘出術、腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術、腹腔鏡下結腸悪性腫瘍手術などとなっています。その他には、腹腔鏡下虫垂切除術、胃癌に対する腹腔鏡手術等が多くなっています。良性疾患はもとより、悪性疾患に対しても積極的に鏡視下手術を行っており、大腸癌では、進行癌に対してもほとんどの症例が腹腔鏡手術で行っています。胃癌でも胃切除のみならず、胃全摘術も、適応のある症例には腹腔鏡手術を行っています。全身麻酔症例の約3/4の症例が鏡視下手術で行っており、より多くの患者に低侵襲かつ精密な手術治療が提供できるよう努力しております。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 14 1.71 6.21 0.00% 74.64
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 13 1.00 7.54 0.00% 70.08
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 11 5.27 4.36 0.00% 45.55
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)
呼吸器外科では肺癌の手術を最も多く行っています。早期肺癌から進行肺癌まで、患者さんの病状や体調を考慮して最適な術式を提案しています。他に気胸や感染症、縦隔腫瘍の手術も行っています。また、よりお体の負担を軽減する為に、積極的に胸腔鏡下手術(VATS)を導入しており、従来の手術より早期回復が可能となっています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 14 1.50 8.00 0.00% 73.29
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 13 1.08 4.92 0.00% 59.08
K474-31 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(マンモグラフィー又は超音波装置) 12 0.00 8.67 0.00% 48.17
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない)
K4768 乳腺悪性腫瘍手術(乳輪温存乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない))
乳がんに対する術式は明らかに温存術から全摘再建術に移行しつつあります。乳房再建に関してはエキスパンダー挿入後インプラント留置術の二期的再建が主流となってきています。しかし、インプラント製剤のリンパ腫発生に懸念があるようになってきていますが、当院では形成外科も併設しており自家組織による再建手術も実施しているため対応は可能です。また、良性腫瘍の摘出術が増加しており、昨今の画像診断の向上により組織診レベルでは良性でも悪性の可能性がある腫瘍に対し診断的治療の意味での生検を実施し摘出時は良性でも摘出後に悪性が見つかることも増えてきています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 19 0.58 2.63 0.00% 71.63
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 10 9.20 6.40 10.00% 78.90
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈)
K6093 動脈血栓内膜摘出術(その他)
K6145 血管移植術、バイパス移植術(下腿、足部動脈)
当科は、下肢静脈瘤に対する手術は低侵襲である血管内焼灼術や日帰りで行える血管内塞栓術も行っております。症例に応じて従来のストリッピング術も行っています。
下肢閉塞性動脈硬化症では、全身麻酔下の外科的手術や局所麻酔で行える血管内治療、また両方の同時手術など適応に応じた術式選択を心がけています。慢性腎不全に対する血管アクセスの増設や修復術、血管内治療(VAIVT)も積極的に行っております。また、腹部大動脈瘤に対して、低侵襲治療であるステントグラフト内挿術を施行しております。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 203 1.01 4.82 0.00% 40.21
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 176 0.99 5.58 0.00% 37.55
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 142 1.00 5.60 0.00% 47.49
K867 子宮頸部(腟部)切除術 99 1.00 1.00 0.00% 39.67
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 54 1.00 6.85 0.00% 35.61
当院産婦人科では、子宮筋腫および卵巣腫瘍といった良性腫瘍を数多く取り扱っています。子宮筋腫に対しては腹腔鏡下腟式子宮全摘術および、妊孕性温存を希望の場合は腹腔鏡下子宮筋腫核出術を行っています。卵巣腫瘍などに対しては腹腔鏡下子宮付属器(卵巣)腫瘍手術を多数行っています。腹腔鏡手術は開腹手術に比して術創が小さく低侵襲であり、術後の回復も早いため入院期間の短縮と言った利点があります。
当科では患者さんの病態およびニーズに合わせた治療法を選択し、病気の根治と患者の生活の質に配慮した治療を行っております。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術
K1742 水頭症手術(シャント手術)
K1425 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓切除)
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術(その他)
脳機能センターからの紹介で、正常圧水頭症関連の手術が、多い手術疾患になっています。正常圧水頭症に関しては、更に数が増えると予想しています。脳腫瘍や脊髄腫瘍の紹介が増えれば、腫瘍摘出術の数が増えると考えていますが、現時点ではあまり多いとは言えません。未破裂脳動脈瘤や内頚動脈狭窄症に関しては、現在症例が蓄積されつつあり、将来的にはある程度の手術件数に達するのではないかと推測しています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 61 2.33 19.64 0.00% 71.66
K0821 人工関節置換術(膝) 54 2.13 33.57 1.85% 77.57
K0461 骨折観血的手術(大腿) 23 3.26 26.22 34.78% 81.83
K0821 人工関節置換術(股) 16 1.94 28.88 0.00% 64.63
K0811 人工骨頭挿入術(股) 15 4.20 21.93 46.67% 83.53
関節痛が強く日常生活に支障があれば人工関節置換術を行っています。MIS(最小侵襲手術)前方アプローチで施行する人工股関節置換術は、患者様の回復が早く脱臼も抑制できます。坐骨神経痛が強く日常生活に支障があれば、腰椎椎体間固定術や開窓術を行っています。大腿骨頚部骨折に対しては骨折のタイプ別に最適な手術方法を実施しています。高齢者では人工骨頭の脱臼が生じることがありますが前方アプローチで人工骨頭置換術を施行すれば脱臼を抑制できます。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 61 1.30 4.72 0.00% 74.74
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 44 1.20 2.70 0.00% 60.93
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 20 1.00 11.85 0.00% 70.95
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 17 0.24 1.00 0.00% 54.12
K841-5 経尿道的前立腺核出術 16 1.00 7.06 0.00% 72.75
当科では、とくに泌尿器悪性腫瘍に対する診断と治療に多くの経験を有し、膀胱がんに対しては経尿道的手術をはじめ、膀胱全摘除術および自然排尿の可能な代用膀胱形成術、前立腺がんに対して手術支援ロボット(ダヴィンチ)を用いた前立腺摘除術、強度変調放射線治療(IMRT)、薬物治療を用いた集学的治療を行っています。腎・副腎疾患に対しては低侵襲の腹腔鏡下手術を行っています。前立腺肥大症に対しては、標準治療としての内視鏡手術の他、バイポーラによる内視鏡的核出術も行っております。尿路結石に対しては体外からの衝撃波による破砕術以外にも、より細かく粉砕が可能な、軟性尿管鏡とホルミニウムレーザーを用いた経尿道的尿路結石除去術を行っています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他) 404 0.00 1.04 0.00% 74.30
K2193 眼瞼下垂症手術(その他)
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(縫着レンズ挿入)
K279 硝子体切除術
当科では白内障に対する水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合(その他))を最も多く実施しております。病院の性格上、チン小帯脆弱等の合併症のある症例も多く、水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合)や水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合(縫着レンズ挿入))も実施しています。最近は多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術を希望する患者様も多く、最新のレンズを用いてニーズに応えています。
耳鼻咽喉・頭頸部外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 78 1.00 4.18 0.00% 34.18
K159 顔面神経減圧手術(乳様突起経由) 14 3.36 5.86 0.00% 63.07
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 13 1.00 3.54 0.00% 55.15
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満) 10 0.20 1.30 0.00% 55.80
K318 鼓膜形成手術
当科では、急性炎症疾患(咽喉頭炎、扁桃炎、中耳炎など)、慢性疾患(副鼻腔炎、めまい、難聴など)、頭頚部腫瘍に対する集学的治療(手術、放射線治療、抗がん剤治療)を行い、最近では、耳科領域の手術では、従来からの慢性中耳炎に対する鼓室形成術に加え、メニエル病に対する内リンパ嚢開放術にも取り組んでいます。また、難治性疾患である好酸球性副鼻腔炎についても手術療法を中心に積極的に取り組んでいます。
形成再建外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 23 0.00 2.74 0.00% 70.65
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 11 0.00 2.64 0.00% 75.45
K0062 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3cm以上6cm未満) 11 0.09 1.91 0.00% 47.91
K6261 リンパ節摘出術(長径3cm未満)
K0081 腋臭症手術(皮弁法)
形成外科の予定手術のほとんどが腫瘍切除です。内訳としては色素性母斑や軟線維腫などの良性皮膚腫瘍切除術、皮膚癌疑いの全切除生検や拡大切除術、表皮嚢腫や脂肪腫などの良性皮下腫瘍切除術を行ってます。また外傷や熱傷にも緊急で対応し、創傷処理も数多く施行しています。上記以外にも眼瞼下垂や乳癌術後の乳房再建、瘢痕修正術など数多く施行し、幅広い範囲の形成外科疾患に対応しています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 0 0.00%
異なる 13 0.14%
180010 敗血症 同一 4 0.04%
異なる 17 0.19%
180035 その他の真菌感染症 同一 1 0.01%
異なる 2 0.02%
180040 手術・処置等の合併症 同一 67 0.74%
異なる 13 0.14%
診療を行う上で、播種性血管内凝固異常症や敗血症・真菌症などの合併症を予防するために、当院では手術や処置を行う際には事前に患者さんに説明した上で細心の注意を払い予防策を講じています。院内感染対策のためには、感染対策チーム(ICT)が抗菌薬の適正使用や院内感染の防止のための方策を検討・実施しています。
更新履歴