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お知らせ

第2回日本生命病院地域連携看護セミナー Q&A

第2回 日本生命病院地域連携看護セミナー(2019.1)
「糖尿病患者の食生活を支えるコツ」 Q&A

たくさんのご参加ありがとうございました。アンケートでいただきましたご質問にお答えしたいと思います。 

Q:糖尿病は家族親族にいるとなりやすいと聞きますが、どれくらいの関係があるのでしょうか?
糖尿病は原因によって大きく4つに分けられており、「1型」、「2型」、「その他の特定の機序、疾患によるもの」、「妊娠糖尿病」があります。それぞれの種類によって成因が異なるため、「家族親族にいるとなりやすい」のかは違ってきます。「家族にいるとなりやすい」のか、すなわち遺伝についてはまだ分からないこともありますが、現時点では「日本人は欧米人に比べて2型糖尿病にかかりやすい体質である」、「糖尿病自体が遺伝するのではなく、糖尿病になりやすい体質が遺伝し、そこに何らかの環境因子が加わって発症する」と言われています。(日本糖尿病学会 編・著2016-2017糖尿病治療ガイドより一部抜粋)

Q:高齢者などできちんと調理できない人の1週間ぐらいの見本メニューを欲しい(既製品のみで)
患者さんによって必要なエネルギー量や栄養素が異なるため、見本メニューは難しいのですが、それぞれ必要なエネルギー量や栄養素ごとにメニューを紹介した本や、インターネットサイトなどが多くあります。そして、スーパーやコンビニでは調理済みのものが栄養表示されて並んでいます。その栄養表示を活用し、1食で必要なエネルギー量、糖質量、塩分量から組み合わせたり、糖尿病食のメニュー本に載っている内容と近いものを選ぶ、などが実際に取り入れやすいのではないでしょうか。また、治療食の宅配弁当を扱っている業者もあり、これを活用すると調理が困難な方でも栄養価計算された食事を食べることが出来ます。

Q:講義中にGI値の紹介があったが、「そば」のGI値はいくらか?
同じエネルギー(カロリー)の炭水化物食品を摂っても、食品ごとに血糖値の上昇反応は異なります。ブドウ糖を摂取した時の血糖値の上がり方と比較して数値化したのを、グリセミック指数(GI:血糖上昇指数)といいます。ご質問いただいた「そば(生)」のGI値は58です。同じ麺類では「うどん(生)」:80、「中華麺(生)」:60、「スパゲッティ(乾)」:65です。今回はGI値について注目してみましたが、それぞれでエネルギー量も異なります。GI値が低いからいいということではなく、どれくらいの量を何と組み合わせて食べるのか、という点を考える際の参考になればと思います。

糖尿病看護認定看護師  角南 ちえ子  (2019.2)