1. トップページ
  2. 診療科・センター
  3. 整形外科

整形外科

水曜日は手術日のため休診になることがありますので、当日お問合せの上ご来院ください。

概要

骨、筋肉、四肢関節、脊椎などの運動器の外傷、加齢にともなう変性疾患、関節リウマチなどの炎症性疾患などを診療対象としています。大阪大学整形外科との緊密な連携の下、専門医による関節外科、脊椎外科、外傷手術を中心とした整形外科全般の治療を行っています。

特色・トピックス

当院整形外科は特に関節疾患(股関節、膝関節、足の外科)、脊椎疾患に対する手術治療に力を入れています。また、骨折等の手術が必要な外傷も積極的に受け入れています。

主な対象疾患

関節疾患
変形性股関節症、大腿骨頭壊死症、変形性膝関節症、大腿骨穎部壊死、関節リウマチ
足の外科
外反母趾、関節リウマチの足部変形
脊椎疾患
腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎すべり症、頚椎症、頚椎後縦靭帯骨化症
外傷
大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端骨折、上腕骨近位端骨折、足関節骨折、鎖骨骨折などすべての四肢骨折、脱臼、靭帯損傷
その他の疾患
骨粗髪症、肩関節周囲炎、腱鞘炎、上腕骨外顆炎などのすべての整形外科疾患

主な検査と治療

  • 変形性股関節症、大腿骨頭壊死症に対する最小侵襲手術による人工股関節置換術
  • 変形性膝関節症、関節リウマチに対する人工膝関節置換術
  • 大腿骨顆部壊死に対する単顆置換型人工膝関節置換術
  • 腰部脊柱管狭窄症に対する腰椎開窓術
  • 腰椎すべり症、腰椎椎間孔狭窄症に対する腰椎椎体間固定術
  • 腰椎椎間板ヘルニアに対する髄核摘出術
  • 頚椎症性脊髄症、頚椎後縦靭帯骨化症に対する頚椎椎弓形成術
  • 外反母趾、関節リウマチの足部変形に対する骨切り術

股関節の痛みをおこす主な病気

変形性股関節症
関軟骨節がなくなる病気です。軟骨がなくなると骨と骨があたり、骨を削るような強い痛みが生じます。
大腿骨頭壊死症
ステロイド薬で治療された方や、アルコール過飲の方に起こりやすい病気です。大腿骨頭を栄養している血管の血行障害が生じ、骨頭の一部が壊死(死んでしまう)する病気です。壊死をおこした骨は強度が弱いため骨頭がつぶれることがあります。骨頭がつぶれると軟骨もなくなるため、変形性股関節症のように強い痛みが生じます。
急速破壊型股関節症
60~80歳の方に多く、半年から1年足らずの間に急速に股関節の軟骨や骨がつぶれてしまう病気です。変形性股関節症のように強い痛みが生じます。
関節リウマチ
全身の関節に炎症が起こる病気です。関節の腫れや痛みが生じます。急速に股関節軟骨や骨がつぶれてしまうことが多いです。変形性股関節症のように強い痛みが生じます。

治療方法

保存治療
急性期で炎症が強い場合には、安静や痛み止めの薬で治療します。急性期の痛みが軽くなれば、筋力増強訓練や可動域訓練、減量を中心とした治療を行います。
手術治療
保存治療では痛みが軽くならず、生活や仕事に支障がでるようになれば、人工股関節置換術という手術を行います。

当科で行う人工股関節置換術

最小侵襲手術(MIS;Minimally Invasive Surgery)
筋腱温存前方アプローチ(DAA;Direct Anterior Approach)
8~10cmの小さな皮膚切開で、前方アプローチにて人工股関節置換術を行います。筋腱を温存するMIS手術ですので、手術後の回復が早く、早期の退院や社会復帰が可能です。
手術ナビゲーションシステム
2021年11月より当院に導入しました次世代の先進技術です。人工股関節のインプラントを高い精度で設置することができます。人工股関節の脱臼を最小限に抑え、長期の耐久性を向上します。人工股関節の脱臼をほぼなくし、わずらわしい動作制限がほとんどない生活が可能となります。
  • コンピューターによる三次元手術計画

    術前に股関節のCTを撮影し、三次元CT画像から患者様ごとに最適なインプラントを決定し、インプラントの最適な位置や方向を正確に計画できます。

  • ナビゲーション手術

    ナビゲーションを用いて、術前計画通りの位置と方向にインプラントを正確に設置できます。

人工股関節置換術前後のレントゲン

術前 

術後 

最小侵襲手術(MIS)による人工股関節置換術の手順

手術の前にすること

手術を安全に行うために全身状態を調べます。

  • 主治医や麻酔科医の診察
  • レントゲン検査
  • CTやMRIなどの検査
  • 血液検査、尿検査、心電図、呼吸機能
  • 自己血の貯血は必要ありません
手術のあと
手術当日はベッドで安静にしてもらいます。看護師が身の回りの世話をします。手術翌日まで感染予防のために抗菌薬の点滴をします。痛みがある場合は痛み止めの薬を使います。手術後3日目よりシャワー浴を開始します。
手術のあとのリハビリテーション
手術の翌日から立ち上がる練習や歩く練習をはじめます。患者さんの手術前の筋力や体力によってリハビリテーションの進み具合が異なります。杖で歩行でき、階段の上り下りができれば退院できます。
入院の日数
患者様の入院前の筋力や体力によって異なりますが、初回人工股関節の置換術の場合は約1~2週間です。

膝関節の痛みを起こす病気

変形性膝関節症
膝関節の軟骨がなくなってくると、膝の痛みが強くなり、関節の曲がりや伸びが悪くなります。
関節リウマチ

抗リウマチ薬の進歩により、以前よりも関節破壊の進行を抑えることができるようになってきましたが、コントロールが悪いと関節破壊が進む場合があります。

<正常>
<変形性膝関節症>
  • 軟骨はレントゲンでは写りません。
  • 骨と骨の間に軟骨があれば、<正常>のように、骨と骨の間に隙間が見えます。
  • 軟骨がなくなれば、<変形性膝関節症>のように、骨と骨があたっているように見えます(赤矢印)。

治療方法

保存治療
急性期には痛み止めの薬や膝関節注射で治療します。急性期の痛みが軽くなれば、筋力増強訓練や可動域訓練、減量を中心とした治療を行います。
手術治療

膝関節軟骨がなくなり、保存治療では痛みが軽くならず、生活や仕事に支障が生じれば、人工膝関節置換術という手術を行います。

  • コンピューターによる三次元手術計画

    <3次元術前計画>
    <術後レントゲン>

    術前に膝関節のCTを撮影し、三次元CT画像から患者様ごとに最適なインプラントを決定し、インプラントの最適な位置や方向を正確に計画して手術を施行します。

  • 手術ナビゲーションシステム

    ナビゲーションシステムを用いて、インプラントを正確に設置します。

小皮切による人工膝関節置換術の手順

手術の前にすること

手術を安全に行うために全身状態を調べます。

  • 主治医や麻酔科医の診察
  • レントゲン検査
  • CTやMRIなどの検査
  • 血液検査、尿検査、心電図、呼吸機能
  • 自己血の貯血は必要ありません
手術のあと
手当日術はベッドの上で安静にしてもらいます。看護師が身の回りのお世話をします。手術翌日まで感染予防のために抗菌薬の点滴をします。痛みがある場合は痛み止めの薬を使います。手術後3日目よりシャワー浴を開始します。
手術のあとのリハビリテーション
手術の翌日から、膝の曲げ伸ばしの訓練、立ち上がる練習や歩く練習をはじめます。患者さんの手術前の筋力や体力によってリハビリテーションの進み具合が異なります。杖で歩行でき、階段の上り下りができれば退院できます。
入院の日数
患者様の入院前の筋力や体力によって異なりますが、初回人工膝関節置換術の場合は約2~3週間です。

整形外科手術実績

2019年1月~12月(12ヵ月間)
脊椎 126例
PLIF 79件
腰椎髄核摘出術 14件
頚椎椎弓形成術 12件
開窓術 11件
腰椎椎弓切除術+後方固定 5件

胸椎椎弓形成術

2件
胸椎椎弓切除術+後方固定 1件
脊髄腫瘍摘出術 1件
腰椎デブリードマン 1件
股関節周辺 46例
人工股関節置換術 28件
人工骨頭置換術 13件
人工股関節再置換術 2件
インプラント周囲骨折手術 2件
人工股関節抜去術 1件
膝関節周辺 47例
人工膝関節置換術(UKA含む) 45件
人工膝関節デブリードマン 1件
インプラント周囲骨折手術 1件
四肢骨折 126例
観血的整復固定術 87件
抜釘 36件
偽関節手術 2件
経皮的ピンニング 1件
その他 20例
腱鞘切開術 3件
手根管解放術 3件
アキレス腱縫合術 3件
人工肘関節置換術 1件
その他 10件
合計(人工関節人口骨頭) 365件(89件)