第18回日本生命病院地域連携看護セミナーを開催いたしました!「食事介助とポジショニング」
第18回日本生命病院地域連携看護セミナーの開催ご報告
2024年6月21日(金曜日)17時30分~18時30分に、テーマ「食事介助とポジショニング」で開催いたしました。
今回は、摂食・嚥下障害看護認定看護師 森山が演者で行い、嚥下障害のある患者に対して、食事介助のポイント、注意点、嚥下障害の症状にあわせた介助方法、ポジショニングに焦点をあてた内容で、明日からの患者さんへのケアにすぐに役立つ内容でした。
ハイブリッド形式で開催し、院内外75名の方に参加していただきました。本当にありがとうございました。
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日常困っている食事介助の知識を得ることができました。(訪問介護 理学療法士)
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嚥下を再考することができました。誤嚥性肺炎はやはり怖いです。(介護保健施設 看護師)
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ベッド上での食事介助などはほとんどないので、車いすでの介助は勉強になりました。どうしてもたって介助したり、右手で右側に座っている方に介助することがあるので、今後気をつけたいです。その他姿勢であったり簡単なところから改善していきたいと思います。(介護保健施設 介護士)
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ポジショニングについて、ベッドの上側に最大限に体をあげればギャッジアップした時に体がずれ落ちないと思っていたが、そうではない事をはじめて知りました(病院 看護師)
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食事介助をするときのポイント、誤嚥を予防するためのポイントなどとてもわかりやすかったです (病院 看護師)
- 参加者からの声
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- セミナーでいただいたご質問にお答えしたいと思います。
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- Q:とろみをつけるときに気を付けることや工夫について
- しているとろみ剤は1本3gなので中間とろみを作る場合は150mlの水に対し1本とろみ剤を使用していますが、患者さんによって、
- どの程度のとろみをつけるかは異なります。
- とろみを付けるときはとろみ剤を入れながら30秒程度撹拌し、2~5分程度とろみが定着するまで待つ必要があります。
- *どの患者さんにとっても注意すべきこと→とろみのつけすぎ
- 吸い飲みから出てこないほどのとろみがついていることがあります。とろみのつけすぎは、咽頭にとろみ水が張り付きます。咽
頭圧(食べ物を食道に送るための圧力)が低下している患者さんでは咽頭残留(喉に食べ物が残ってしまう状態)を引き起こし
ます。 調整したトロミ水を少量ずつ試しながら、その人にあったとろみの濃度を見極めていくことが大切です。むせがなく、呼
吸の変動や声がガラガラしてなければ、良い濃度と思います。
- Q:ベッドアップ30度でもむせこまないような食事介助の方法について
- A:ベッドの角度を低めに設定する場合は頸部の角度に注意が必要です。
①少し顎を引いた姿勢(顔は正面で、顎と胸までは約4横指程度の距離)に調整頸部を屈曲しすぎると嚥下の邪魔となり、伸展し
ていると誤嚥のリスクがあります。
②ベッドアップ30度は重力の力で、咽頭にある程度食物が流れていきます。
③とろみをつけ、咽頭の通過時間を調整することも大切です。
摂食・嚥下障害看護認定看護師 森山 綾乃
次回 第20回 日本生命病院地域連携看護セミナーのご案内
日時:2024年9月20日(金曜日)17時15分~18時15分 開始時間が早まります
テーマ 「認知症のひとのその人らしさを支えるケア(仮)」
演者 井上けい子 認知症看護認定看護師
開催形式 ハイブリッド形式 ・WebexによるLIVE配信
・日本生命病院1階あったかふれあいホール
みなさま参加しやすい方法でぜひご参加下さい。
文責 がん性疼痛看護認定看護師 小山佐知子