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院長挨拶

 当院は日本生命済生会の理念である「済生利民」(生命や生活を救い、人々のお役に立つこと) にもとづき、ニッセイ予防医学センター、ニッセイ訪問看護ステーションとともに、病気の予防から、治療・在宅まで一貫した総合的医療サービスを提供しています。

  1931 年の開院時より「日生病院」の名称で地域の皆さまに親しんでいただいておりましたが、2018 年に西区立売堀から同区江之子島に新築移転、これを機に「日本生命病院」と改称しました。新病院では、手術支援ロボットダビンチなど最新医療機器の導入、女性病棟の新設など、最新・最適でより安心・安全な医療を受けていただける体制を整え、現在 29 診療科・8 診療センター、病床数 350 を擁する大阪市西部地域の基幹病院となっています。

  超高齢社会に突入した日本、少産多死で人口が減少していき、一方で 65 歳以上の高齢者人口が急増します。医療はこれからどうなるでしょう? 人口は減りますが、長期入院する高齢者の増加により全国の入院患者数はまだ増えて、2040 年頃にピークを迎えるとされています。今後はそういった高齢者の医療を担う体制がより求められ、急性期医療から回復期医療へ需要がシフトしていきます。つまり急性期病床が削減され、回復期病床が増えていくことになります。しかし、日本生命病院のある大阪市西区は、若年層の流入が続いており高齢化率がまだ低く抑えられており、当院は引き続き急性期病院としての役割を果たしていく方針です。

  2024 年 7 1 日、日本生命済生会は創立 100 周年を迎えることができました。「無料・低額診療事業」や児童養護施設の「無料健康診断」、母子家庭の母親を対象とした「休日の無料乳がん検診」など、長年にわたる社会貢献活動が評価され、2025 年の天皇誕生日に際し、陛下からの御下賜金を拝受しました。これも信頼を寄せていただいた患者さんや地域の皆さまのおかげと心より感謝申し上げます。

  日本生命済生会の創立は、スペイン風邪がまん延し、関東大震災が発生した大正の時代でした。昔も今も、時代がどのように変化しても、「済生利民」の実践が私たちの目標です。世界規模のパンデミック、温暖化と自然災害、戦争など国際紛争、国内は少子高齢化と人口減少、産業や学術の地盤沈下、そのような今の時代に、どうすれば「生命や生活を救い、人々のお役に立つ」ことができるか、常に考えながら前に進んでいきたいと思います。

 

2025年4月
公益財団法人日本生命済生会日本生命病院
院⾧ 笠山宗正

院長 立花 功(たちばな いさお)プロフィール

1986年大阪大学医学部卒業後、大阪大学医学部附属病院および日生病院にて臨床研修。1995年米国ハーバード大学医学部ダナファーバー癌研究所に留学。1998年より大阪大学医学部第三内科、同医学部附属病院呼吸器内科病院教授、同大学院医学系研究科呼吸器・免疫アレルギー内科学准教授を歴任。2013年日生病院副院長兼総合内科部長を経て、2021年より現職。専門は呼吸器内科。