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呼吸器外科

概要

2016年1月より診療を開始しました。大阪大学呼吸器外科と連携して診療を行っており、2018年1月から呼吸器外科専門医制度による関連施設に認定されました。                                                 肺癌を中心とする呼吸器疾患に対して呼吸器・免疫内科と共同して診療し、適切な治療の一環として手術を行っています。

特色・トピックス

手術の多くは胸腔鏡を用いた低侵襲な内視鏡手術で行っています。また、術後もよりお元気にお過ごしいただくために、リハビリテーション科や看護部とも協力し、呼吸リハビリテーションにも力を入れています。

主な疾患対象

あらゆる呼吸器外科手術に対応します。

  • 肺癌に対する完全胸腔鏡下肺葉切除術(リンパ節郭清を伴う根治手術)
  • 胸壁や隣接臓器に浸潤した進行肺癌に対する拡大手術
  • 大腸癌や腎癌などの肺転移に対する胸腔鏡下肺部分切除術
  • 未診断肺結節(悪性・良性を含む)に対する診断と治療を兼ねた手術
  • 縦隔腫瘍(胸腺腫、気管支嚢胞、心膜嚢胞、神経原性腫瘍、胚細胞性腫瘍など)
  • 若年者の自然気胸、肺気腫を伴う高齢者の難治性続発性気胸
  • 感染性肺疾患(肺結核、非結核性抗酸菌症、肺アスペルギルス症など)
  • 胸膜炎から移行した急性膿胸や、慢性膿胸に対する手術

主な検査と治療

  • 肺癌の診断目的で行う気管支鏡下生検は、呼吸器・免疫内科が行っていますが、末梢小型病変などえ気管支鏡下生検での診断が困難な場合には、診断目的の手術も行います。
  • 原因不明の胸水貯留(胸膜悪性中皮腫の疑いなど)には、生検手術を行います。状況に応じて、胸水がたまりにくくなるようにする治療である癒着術も引き続き行います。
  • 術前には、放射線診断科の協力により、肺切除に必要な肺血管の走行や肺区域の3次元立体表示画像を作成し、術前シミュレーションを行っています。(図1、2)
  • 手術の多くは胸腔鏡下手術(VATS)で3-4箇所の小さな切開創で可能です。術後の回復も良好です。
図1. 肺区域(左S3)と気管支
図2. 肺動脈(赤)と肺静脈(青)

手術実績

2023年1月~12月(12ヵ月間)
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除または1肺葉を超えるもの) 29件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除) 7件
胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 7件
肺悪性腫瘍手術(開胸手術) 14件
胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 21件

肺腔内感染症に対する手術

11件
胸腔鏡下縦隔悪性腫瘍手術 8件
その他 11件