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糖尿病・内分泌センター

概要

糖尿病は網膜症、腎症、神経障害、動脈硬化性疾患(冠動脈硬化症、脳血管障害、末梢動脈性疾患)、足病変、手病変、歯周病、認知症などのさまざまな疾病の原因疾患です。十分な治療を受けなかった場合は寿命の短縮やQOLの低下を招くこととなります。糖尿病患者に健康な人と変わらない寿命とQOLを提供するためには、診断後早期から適切な治療を継続することが重要です。
糖尿病の発症や進行は遺伝素因や加齢に加えて食習慣・運動習慣・休養・ストレス・喫煙・飲酒などの生活習慣の影響を受けますが、患者にとってこれら生活習慣を改善させることは必ずしも容易でなく、第三者による介入・指導・支援が必要です。しかしながら、時間的制約がある一般外来で十分な支援や指導を行うことは困難であるのが現状です。
当センターでは、糖尿病の一次予防・二次予防を図り、糖尿病慢性合併症の発症・進展を抑制するために、関係する各診療科の専門医とメディカルスタッフが連携し、懇切丁寧なオーダーメイドの糖尿病診療を行っています。
また、当センターでは糖尿病以外にも種々の内分泌疾患に対しても、豊富な臨床経験を有する専門医が互いに連携し、エビデンスに基づいた最先端の医療を提供しています。

特色・トピックス

糖尿病、境界型糖尿病および糖尿病発症リスクの高い肥満の患者を対象として、糖尿病看護認定看護師・ 糖尿病療養指導士を中心とする糖尿病専門チームにより、病態の把握とオーダーメイドの指導を行っています。また、糖尿病合併症の評価を行い、その発症・進展予防のための指導も行っています。
2型糖尿病患者様のインスリン導入、GLP-1受容体作動薬導入も随時可能です。
1型糖尿病の患者様で、持続血糖測定システム(CGMS)による血糖変動の評価や持続皮下インスリン療法(CSII)による治療が必要と考えられる場合はご相談ください。2週間の持続血糖測定ができるFGM(FreeStyleリブレ/リブレPro)も実施可能です。
また、当センターでは、糖尿病以外にも糖尿病以外にも下記の内分泌疾患に対しても、豊富な臨床経験を有する専門医が互いに連携し、エビデンスに基づいた最先端の医療を提供しています。

  • 下垂体疾患(先端巨大症、プロラクチノーマ、クッシング病、下垂体機能低下症、成人成長ホルモン分泌不全症など)
  • 甲状腺疾患(グレープス(バセドウ)病、橋本病、亜急性甲状腺炎、甲状腺腫瘍など)
  • 副甲状腺疾患(原発性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症など)
  • 副腎疾患(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫、副腎腫瘍、先天性副腎過形成など)
  • 性腺疾患(性腺機能低下症など)

治療内容

  • 安静時代謝量・身体活動量・身体能力・体組成の測定と評価
  • 摂取エネルギー量の評価
  • 生活習慣指導
  • 栄養指導
  • 運動指導
  • 持続血糖測定(CGM、FGM)
  • インスリン自己注射指導
  • 血糖自己測定指導
  • 糖尿病神経障害の評価
  • フットケア
  • 糖尿病患者集団指導(糖尿病ふれあい教室
  • ウィークエンド糖尿病・メタボ精査入院

主な検査と治療

  • 患者様の安静時代謝量を測定し、テーラーメードに必要カロリー量を検討します。
  • 目標体重を定め、患者様に適した食事療法と運動療法の指導を行います。
  • 患者様の糖尿病合併症に合わせた予防と治療のための指導を行います。
  • 患者様に適した薬物療法についての指導を行います。

メタボリックアナライザーによる安静時代謝量の測定

5~10分間口で呼吸をしてもらい、メタボリックアナライザーを用いて、安静時代謝量を測定します。

ウィークエンド糖尿病・メタボ精査入院

当センターでは「ウィークエンド糖尿病・メタボ精査入院」として、➀現在の状態、②合併症の状態、③糖尿病・メタボ自己管理に必要な知識 を短期間で集中的に把握ならびに習得してもらうためのプログラムを提供しています。

1.「ウィークエンド糖尿病・メタボ精査入院」の内容

  • 現在の状態の把握:体組成分析・基礎代謝量測定、インスリン分泌能・感受性検査、血糖日内変動検査(毎食前後・就眠前に測定)など
  • 合併症の状態の把握:神経障害、網膜症、腎症、動脈硬化症の有無に関する検査など
  • 糖尿病・メタボ自己管理のための指導:栄養指導(管理栄養士)、運動指導(理学療法士)、糖尿病セルフマネジメント指導(看護師)など

2.「ウィークエンド糖尿病・メタボ精査入院」の費用(2泊3日)

  • 約4万円(健康保険適用3割負担、総室利用の場合) ※個室をご利用の場合は、左記に「室料×3日分」が加算されます。

糖尿病とは

糖尿病の分類

1型糖尿病 2型糖尿病
年齢 子ども・思春期に多い 中年以降に多い
体型 やせ型でも発症する 肥満の人に発症しやすい
症状 のどの渇き、多尿、体重減少など 無症状のことが多い
治療 インスリン注射が不可欠 食事療法、運動療法、飲み薬、注射薬
頻度 ~5% 90%以上
原因 自己免疫性 遺伝的因子+環境因子
(過食、運動不足、ストレスなど)

膵臓疾患、内分泌疾患、肝疾患、薬剤などの原因でおこる糖尿病や妊娠糖尿病もあります。

糖尿病でおこりやすい合併症

糖尿病状態が長期間続くと、全身の血管を中心とした合併症が起こりやすくなります。 合併症を予防するためには、糖尿病を早期に発見し適切な治療を継続することが大切です。

摂取カロリーと消費カロリーのバランス

  • 安静時代謝量には個人差があります。また日常生活や運動で消費するカロリーも、人それぞれで異なります。
  • 当センターでは、安静時代謝量や1日の平均消費エネルギーを正確に測定し、患者様おひとりおひとりに適した食事療法や 運動療法を実施いたします。

錦会について

糖尿病の患者さんが、ご自身の治療の経験や工夫などを話しあい、患者さん同士や病院スタッフとの交流を深めていただき、 より良い治療に結びつけることが出来るように、糖尿病患者友の会(錦会:にしきかい)としての以下の活動を行いまた会報も 発行しています。

主な行事

  • 糖尿病食事会(患者様同士の体験談報告)
  • ウォークラリー
  • 市民健康セミナー
  • 糖尿病フェア

年会費

3,000円

当院では、(社)日本糖尿病協会に加盟し、常に新しい知識を収集しております。
同協会発行の月刊誌「さかえ」を毎月配布しています。
同じ病気をお持ちの患者さんと一緒に、糖尿病を良く知り、糖尿病と上手に付き合い、楽しい糖尿病ライフを送りましょう。 詳しくは、糖尿病・内分泌センターまたはあったかサポートセンターにお問い合わせください。