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主な疾患(治療方法)

糖尿病

糖尿病は、すい臓から分泌されるインスリンというホルモンの分泌や働きが悪くなることで、血液中のブドウ糖(血糖)が高くなる(高血糖)病気です。
高血糖の程度が強い場合は、のどの渇き・尿量の増加・やせ・疲労感などの自覚症状がありますが、それほど血糖値が高くない場合では自覚症状はほとんどありません。しかし、血糖が高いまま放置するとさまざまな合併症が出てきます。
糖尿病の合併症には、神経障害・網膜症・腎臓病・動脈硬化症(脳卒中・心筋こうそく・えそ)などがあります。糖尿病の合併症で苦しむことがないように、出来るだけ早い時期に糖尿病を見つけ、患者さんの病態に合った治療を受けていただくことが大切です。
当院では、日本糖尿病学会糖尿病療養指導士の資格を持つ看護師・薬剤師・臨床検査技師・理学療法士・管理栄養士からなるチーム医療により診療に取り組んでいます。
はじめて糖尿病と診断された患者さん、血糖コントロールがうまくいかずお困りの患者さん、糖尿病合併症で苦しんでおられる患者さんは、是非、ご相談ください。

錦会について

糖尿病の患者さんが、ご自身の治療の経験や工夫などを話しあい、患者さん同士や病院スタッフとの交流を深めていただき、より良い治療に結びつけることが出来るように、糖尿病患者友の会(錦会:にしきかい)としての活動を行っています(年会費3,000円)。
錦会では、定期的に、糖尿病食事会・レクレーション・患者さんの貴重な体験談の報告、会報の発行などを行っています。
また(社)日本糖尿病協会に加盟しており、常に新しい知識の導入をはかっています。さらに同協会発行の月刊誌「さかえ」が毎月配布されます。
同じ病気をお持ちの患者さんと一緒に、糖尿病を良く知り、糖尿病と上手に付き合い、楽しい糖尿病ライフを送りましょう。

  • 入会ご希望の方は、診察担当の医師、看護師、または栄養相談室の管理栄養士にお気軽にご相談下さい。
  • 事務局はあったかサポートセンターとなっております。

成人成長ホルモン分泌不全症

成長ホルモン(GH: growth hormone)は、からだの成長に重要なホルモンで、脳にある下垂体とよばれる臓器から分泌されます。脳下垂体からの成長ホルモンの分泌が低下すると、成長期の発育が障害されます。
それだけでなく、成長ホルモンは成人になってからも大切な働きをしています。タンパク質の代謝を促進し筋肉や骨を増やす作用のほか、脂肪の分解を促して体脂肪を減らし血液中の脂質代謝を調節しています。
成人で成長ホルモンの分泌が不足すると、筋肉量や骨の量の減少、体脂肪の増加がみられ、脂質異常症の頻度も多くなることが示されています。また、動脈硬化症も起こりやすく、心筋梗塞や狭心症などの発症率も高くなることが報告されています。さらに、「疲れやすい」「やる気が出ない」「意欲が低下した」などの症状も出やすくなることが知られています。
成長ホルモン分泌不全症は、小児期に成長障害で治療を受けていた患者さんだけでなく、成人してから発症する場合もあります。脳下垂体の腫瘍や炎症、頭部外傷などが原因で発症し、成長ホルモン以外の下垂体ホルモンの分泌障害を合併することもあります。
当院では、成長ホルモン分泌不全症や下垂体機能異常症について診療経験の豊富な医師が診療させていただきます。手術や放射線手術(ラジオサージェリー)が必要な場合は、適切な脳神経外科医を紹介いたします。
成長ホルモンの治療を考えておられる患者さん、成長ホルモン分泌不全症が疑われる患者さんは、是非、ご相談ください。

先端巨大症

先端巨大症は、アクロメガリーとも呼ばれ、脳下垂体の腫瘍から成長ホルモン(GH: growth hormone)が過剰に分泌され、全身にさまざまな異常をきたす病気です。
手足が大きくなったり顔つきが変わったりするだけでなく、心臓や肝臓・甲状腺・舌などの臓器も大きくなる場合があります。また、汗の量が増える、いびきが大きくなるなどの症状も出てきます。高血圧や糖尿病などの病気を合併することも多く、このような病気で治療されている患者さんの中から先端巨大症が発見される場合もあります。
脳下垂体にできる腫瘍はほとんどが良性で、一般的にはゆっくりと進行するため、診断された時には腫瘍がかなり大きくなってしまっている場合も少なくありません。脳下垂体の腫瘍が大きくなると、頭痛・視野欠損(両はしが見づらくなる)・下垂体機能低下症(月経異常など)の症状が起こる場合があります。
先端巨大症の治療には、脳外科手術や薬物療法・放射線療法などがあり、患者さんの病気の状態に合わせて適切な治療方法が選択されなければなりません。技術の進歩により、最近では、負担の少ない手術ができるようになっていますが、手術前や手術後には内科的な管理が重要です。
当院では、先端巨大症や下垂体腫瘍について診療経験の豊富な医師が診療させていただきます。手術や放射線手術(ラジオサージェリー)が必要な場合は、適切な脳神経外科医を紹介いたします。 先端巨大症が疑われる患者さんは、是非、ご相談ください。

甲状腺疾患

甲状腺ホルモンは、全身のさまざまな臓器に作用し、身体の機能調節に欠かせないホルモンです。
甲状腺ホルモンが低下する病気には、橋本病(慢性甲状腺炎)・下垂体性(視床下部性)甲状腺機能低下症・先天性甲状腺機能低下症などがあります。甲状腺ホルモンが低下すると、全身倦怠・寒がり・むくみ・まぶたのはれ・体重増加・息切れ・月経過多・便秘などの症状がでてきます。
一方、血液中の甲状腺ホルモンが高くなる病気(甲状腺中毒症)には、バセドウ病・亜急性甲状腺炎・無痛性甲状腺炎・プラマー病・下垂体性(視床下部性)甲状腺機能亢進症などがあります。このような病気では、動悸・発汗過多・体重減少・手の振るえ・軟便・月経量減少などの症状が出現します。
このように、甲状腺ホルモンの異常はさまざまな症状を引き起こすために的が絞りにくく、患者さんは、診断されるまでにあちこちの診療科を受診されることも少なくありません。また、正しい診断がなされないままに薬物療法を開始されることもあります。
また、甲状腺には腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)もあり、患者さんご自身が首の前方の「はれ」で気づくこともあります。手術を必要とする場合もあり、超音波検査を中心とした画像検査が必要です。
当院では、甲状腺疾患の診療経験が豊富な医師が対応させていただいております。甲状腺疾患が疑われる症状のある患者さん、治療がうまくいかずにお悩みの患者さんは、ご相談ください。

副腎腫瘍

副腎は、左右両方の腎臓の上にある小さな臓器ですが、糖の代謝・カリウムのバランス・ショックへの対応などに必要なホルモンを分泌しています。
副腎に腫瘍ができると、これらホルモンが過剰となり、クッシング症候群・原発性アルドステロン症・褐色細胞腫などの病気を呈し、高血圧や糖尿病・肥満・動悸などの原因となる場合があります。最近では、高血圧患者さんの約5%に原発性アルドステロン症が見つかったことも報告されています。
一方、健康診断の普及に伴って、腹部超音波検査や腹部CT検査で偶然に副腎腫瘍が発見されるケースも増えてきています(副腎偶発腫)。このような患者さんの約50%はホルモン非産生腺腫であり一般的には治療を必要としません。しかし、約25%の症例でクッシング症候群や原発性アルドステロン症・褐色細胞腫が、1.4%の症例で副腎癌が見つかっており、この場合は治療が必要となります。したがって、副腎偶発腫が発見された場合は、どのような性質の腫瘍であるのか、治療を必要とするのかどうか、について精密検査が必要です。
当科では、副腎および副腎ホルモンに関して診療経験の豊富な医師が診療させていただきます。また、手術が必要な場合は、熟練した泌尿器科医を紹介させていただきます。

骨粗鬆症

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の量や骨の質が低下して骨折を起こしやすい病気のことを意味します。
脊椎骨(背骨)が骨折(圧迫骨折)すると、背中や腰の痛みが起こり、背骨が曲がってきます。背骨が曲がってしまうと、「家事や庭の手入れがしにくくなる」「頭の上に手が届きにくくなる」「階段を続けて上るのがむずかしくなる」など、日常生活で不便が出てきます。
さらに、骨粗鬆症の患者さんがつまづいて転倒すると、大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)骨折が起こりやすくなり、寝たきりの原因にもなりかねません。
男性に比べて女性のほうが骨粗鬆症の頻度が高く、50歳代の女性の10人に一人が、60歳代の女性の5人に一人が骨粗鬆症と診断されます。骨粗鬆症はさまざまな原因で起こる病気ですが、閉経後の卵巣ホルモンの欠乏が関係している患者さんが最も多く(閉経後骨粗鬆症)、そのほかに、ステロイド治療を受けておられる患者さんや甲状腺機能亢進症・糖尿病・胃の手術を受けた患者さんなども骨粗鬆症を起こしやすい(続発性骨粗鬆症)ことがわかっています。
骨粗鬆症の診断のためには、骨密度(骨量)を正確に測定することが必要です。さらに、骨粗鬆症の患者さんは、骨の代謝状態を血液検査や尿検査で評価することもできるようになっています。 最近では骨粗鬆症を治療する良い薬が開発され、薬物治療を行うことで骨折を防ぐ効果もあることもわかっています。
腰痛や背中の痛みのある患者さん、身長が低下してきた患者さんは、骨粗鬆症の可能性があります。当院では、専門のスタッフが、患者さんの「骨」の状態を診断し適切な治療を行いますので、ご遠慮なくご相談ください。

漢方医療

ストレス社会の現在、生活習慣病、慢性疾患が増え、病気=臓器だけを治そうとしても患者さんが抱える多くの悩みを改善させることは困難なことが多いのです。そんな時、西洋医学とは異なる角度で病気と向き合う医学である漢方を活用することで、これまでにない治療効果を得ることがあります。 当院の漢方外来では、西洋医学的に行われた検査結果を参考に、漢方的な診療を行って総合的に判断し治療を行っています。 次のような症状でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

  • 肩こり
  • 食欲不振
  • 慢性疲労
  • 冷え性
  • 便秘
  • 肥満
  • 頻尿 など